井上康生選手です。
この方と握手したことがあるんですが、その時の周りへの感じがとても印象深く残り心から応援してきたのです。
といいますのも、オリンピック予選の時、各高校の柔道部などから交通整理や会場の応対係り、雑用などでお手伝いに行ったとき、
有名な選手が続々と入ってこられましたが、どの人も怖いほどの・・無視^^;でしたが
井上康生さんだけは、高校生ごときに向かってまで丁寧に「お手伝いありがとうございます!よろしくお願いします!」とひとりひとりに頭を下げて労をねぎらってくれていたのです。
雲の上の人だというのに、なんて立派な方だと感心しましたし、これが柔道の心、礼に始まり礼に終わるということだと思い、自分もそうあろうと思いました。
恐る恐る握手してくださいとお願いしたら照れて笑いながら
「がんばってください!」と言って強く握手してくれました。死ぬまで忘れません。
残念な結果になったとき、いっしょに泣きました。
でも、きっと立派な指導者として選手を育成してくれることと信じています。
負けたあともひたすら自分の修行不足だと言われましたが
正統派の日本柔道をして勝たねばならない宿命から、外国人選手のレスリングやモンゴル相撲の技に柔道の技だけで勝とうとすればどれだけの集中力を持ってしても足を持つなどは無しなので困難で不可能に近いことなんですね。
それを知っていながら最後まで正統派のワザだけで挑み負けた、あの負けは私からみれば誇りでした。
反則ではないので否めないし、ごちゃごちゃと言い訳などするものか、自分が弱いと言い切れる、男の強さここにありと拍手喝采しました。
男らしい柔道家の引退、永遠の印象に残ります。
===補足===
コメントありがとうございます!
そうなんです、あの方は、勝ち方を選べば勝てたのにも関わらず、TOPであるがゆえのしがらみを敢えて受け止め、それでも勝つことを大事に諦めず挑んだ。
周りには自分と同じやり方を押し付けない、という男らしく自分を貫き日本を背負って負けた。
結果や見た感じだけでは、周りからの印象が悪く思われたようですが、
内に秘めたまま出さなかった男の中の男として一生忘れないです。