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頼みの綱のアルプスも故障しているのですか。のんきなものですか。

社説:原発汚染水対策 首相の危機管理を問う

毎日新聞 2013年09月03日 02時30分(最終更新 09月03日 06時18分)

 東京電力福島第1原発の放射性汚染水問題が、深刻度を増している。300トンもの汚染水漏れが発覚した地上タンクと同型のタンク周辺で、高い放射線量が検出された。海洋への汚染水流出も続く。海外メディアも、2年半前の事故以来最大の危機として伝えている。事故は収束していないどころか、極めて緊迫した状況にある。国家としての危機管理能力が問われる事態だ。

 安倍晋三首相は汚染水対策について「東電任せにせず、国として緊張感を持って対応していく」と述べているが、これまでの対策からは、首相の顔が見えてこない。

 国内外の懸念に応えよ

 安倍首相は、就任直後から原発再稼働を掲げ、成長戦略の一環として原発輸出の「トップセールス」にまい進してきた。だが、最優先すべき課題は第1原発の事故処理であり、汚染水対策であるはずだ。汚染水問題が解決できなければ、日本の原発技術の安全性をいくら強調しても、絵に描いた餅になる。原子力災害対策本部長として、対策の陣頭に立つことこそ首相の役割だ。

 汚染水は毎日、増え続けている。壊れた原子炉建屋に1日400トンの地下水が流れ込み、溶け落ちた核燃料と接触しているためだ。東電は、この高濃度汚染水からセシウムを除去し、敷地内でタンクなどにためている。低レベルの汚染水も含めた貯蔵量は40万トンを超える。一方で、汚染された地下水の一部は海に流出している。

 東電は、セシウムを除去した汚染水を62種類の放射性物質を取り除く多核種除去装置「ALPS」で再度処理する計画だ。ところが、試運転で設備の水漏れが見つかり、稼働が遅れている。タンクを増設し、増え続ける汚染水をためる自転車操業方式の対応は、破綻寸前にある。

 タンクからの汚染水漏れ発覚後、経済産業省は局長級ポストの「汚染水対策監」を新設し、第1原発に駐在する職員を増やすことを決めた。東電も社長直轄の対策本部を設置した。国内外の専門家を招くという。こうした体制強化に一定の効果はあるだろうが、対症療法に過ぎない。汚染水漏れなどのトラブルは、これからも起きることだろう。

 政府は近く、汚染水問題の総合的な対策を公表する。ALPSの増設や、地下水を建屋流入前にくみ上げて海に流す「地下水バイパス」の実施が課題となっている。建屋周囲の土を凍らせて地下水を遮る「凍土遮水壁(地下ダム)」は、今年度予算の予備費を投入するという。
地下ダムの必要性は、事故直後から指摘されていた。予算不足や人手不足を理由に、汚染水対策が停滞することは許されない。東電を事実上国有化した政府が、今後は対策の指揮命令系統を握る必要がある。東電に対策を指示するだけでは、問題は解決しないことを認識すべきだ。経産省や原子力規制委員会など関係機関は連携を密にし、目の前の危機に全力で立ち向かってほしい。

 国内外で高まる海洋汚染への懸念に対しても、東電に代わり、政府が前面に立って説明を尽くすことが求められる。東電のこれまでの対応を見ると、隠蔽(いんぺい)体質は変わっておらず、社会的な信用は失墜している。
 ◇国会の早期召集検討を

 国家の危機管理に関わるという認識がなお不足している点では、動きがみえない国会も同様である。

 事態が底なしの状況をみせつつある中、臨時国会召集が予定される10月までの審議放置など論外だ。次期国会を「汚染水国会」と位置づけるくらいの覚悟で与野党は早期召集も含めた対応に動くべき局面である。

 野党側は汚染水問題をテーマに関係閣僚が出席する衆院経済産業委員会の国会会期外の閉会中審査を要求した。だが結局、日程はセットされず近く現地を視察する方向となった。何とも悠長な対応である。

 国会質疑は政府に当事者意識を持たせ、とりわけ原発事故に関しては必要な情報を国民に開示する意味がある。汚染水流出を踏まえ監視、点検体制をどう構築し、抜本解決に何が必要かを早急に徹底議論すべきだ。たとえば「地下水バイパス」計画は、多角的に審査したうえで政治が判断を下すべき課題だろう。

 気になるのは、ヤマ場を迎える東京五輪招致への影響などを危ぶみ、オープンな議論を手控えるような雰囲気が政界にあることだ。むしろ説明不足が日本への不信を強めかねないという発想に転換すべきだ。参院選の関係で6月に通常国会が延長せず閉幕し、審議空白期が長引きかねないことを考えれば、早急な審議実施は当然である。

 野党も与党への追及姿勢や野党間の違いばかり強調するような手法は取るべきでない。むしろ野党間で政策の共通点を探り、建設的な対案を与党に提示するような工夫が必要だ。政党の力量が問われている。

 今月15日には、定期検査に入るため、関西電力大飯原発4号機(福井県)が運転を停止する。国内で稼働している原発は昨年7月以来、再びゼロになる。地震国日本で、原発に依存したエネルギー政策に逆戻りはできない。汚染水問題は、その現実を改めて突きつけている。http://mainichi.jp/opinion/news/20130903k0000m070110000c2.html

  • 質問者:なまず
  • 質問日時:2013-09-03 08:43:11
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東電は安全より利権の確保しか考えていないので国有化するしかないのです。それに気が付かなかった政府にも責任があるのではないでしょうか。他国にも被害が拡大する可能性もありますのでキチンと政府が対応をして国際的な信用を失墜するのを防ぐのが肝心だと思いますが。

  • 回答者:匿名 (質問から2時間後)
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とても参考になり、非常に満足しました。回答ありがとうございました。

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素人集団では何も解決はできません。
汚染を拡大させるだけです。何をどうしたら良いのかさえ分からないのでは。

  • 回答者:匿名 (質問から7日後)
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とても参考になり、非常に満足しました。回答ありがとうございました。

口だけで、国が対応といっても、どうもしないはず。

  • 回答者:匿名 (質問から5日後)
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東電を解体して、国営にし、再雇用する社員は新卒の給料にして、ういた予算で大規模な対策を打てばいいです。
国家をこのような危機に陥れたたわけどもは、昔なら、全員切腹のはずです。

  • 回答者:匿名 (質問から2時間後)
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とても参考になり、非常に満足しました。回答ありがとうございました。

この事故は終点のない事件だと思っています。誰も、どこも責任を取らない、責任のない事故など

我々庶民は聞いたことも、経験したこともありませんよね。

  • 回答者:あまのじゃく (質問から2時間後)
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