参考になり、満足しました。回答ありがとうございました。
これらが鳥インフルにも効くといいのだが・・・。
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知っていますか? 新型インフルエンザに、漢方薬の「銀翹散」
[ヘルスケアニュース] 2009/11/27[金]
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gyougin_catch.jpg 新型インフルエンザが猛威をふるう今、この流行がいつまで続くのか、不安な毎日を過ごしている人も多いと思います。もしかかってしまったら、タミフル・リレンザに頼るしかないといわれている中で、注目されているのが漢方薬の「銀翹散[ぎんぎょうさん]」。
この聞きなれない薬の効力について、日本東洋医学会指導医・名誉会員の江頭洋祐医師(御幸病院顧問)に聞きました。
「銀翹散」ってナニ?
―中国の漢方医が使う代表的な風邪薬
日本で漢方の風邪薬というと、まず思い浮かぶのが「葛根湯[かっこんとう]」や、「麻黄湯[まおうとう]」ではないでしょうか。実はこれらは、風邪の症状の中の2割程度にしか効果がありません。
中国の漢方医が使う代表的な風邪薬は、「銀翹散[ぎんぎょうさん]」です。この生薬は、特に、熱が上がり、関節痛やのどの痛みが出る、インフルエンザの治療薬としても注目されています。
東洋医学でいう邪とは?
―からだに悪い影響を運ぶもの
東洋医学では、正気と邪(じゃ)の力関係によって病気が起こると考えられています。
正気とは、生命力、抵抗力、免疫力など、からだを健康に保とうとする力のこと。邪は健康を乱そうとするもので、邪の力が強くなった時に発病するのです。
邪の種類には、風(ふう)寒(かん)熱(ねつ)湿(しつ)躁(そう)などがあります。
風邪には2つのタイプがある?
―「風寒感冒」と「風熱感冒」
風によって寒が運ばれ、発症するのは「風寒感冒」。寒気がして、熱が出て、鼻水が出るのが主な症状です。熱が主症状の場合は「風熱感冒」といい、体が熱くなって、口の渇きを伴うのどの痛みや頭痛、せきが出るなどの症状がみられます。
運ばれる邪によって風邪の症状も異なり、ひき始めの症状によって、大きく「風寒」と「風熱」の2つのタイプに分けられるというのが東洋医学の考え方です。
タイプによって薬も違う?
―インフルエンザは「風熱感冒」
東洋医学では、症状に合った薬を使います。葛根湯や麻黄湯は「風寒感冒」に、銀翹散は、「風熱感冒」に効果がある代表的な生薬です。
38℃以上の発熱、全身の関節が痛くなり、せきが出て、のどが痛い、急性呼吸器症状を伴うインフルエンザは「風熱感冒」。中国では、インフルエンザの治療薬として、主に銀翹散が使われているそうです。
なぜ日本では使われてこなかったの?
―鎖国で情報が入ってこなかった
「銀翹散」が作られたのは、東洋医学がもっとも発達発展した17世紀の清の時代です。そのころの日本は江戸時代、鎖国をしていたために、温病理論に関して書かれた温病条弁の中にある「銀翹散」の情報が伝わってこなかったといわれています。
日本では、その前の漢の時代に著された医学書「傷寒論」を基に作られた「葛根湯」が、風邪薬として定着したというわけです。
現在の評価は?
―さまざまの学会で研究発表
ここ数年来の、鳥インフルエンザ(H5N1)やSARS(重症急性呼吸器症候群)、新型インフルエンザ(H1N1)の流行で、「銀翹散」の効力が注目されるようになってきました。
2009年の日本化学療法学会や日本東洋医学会、和漢医薬学術大会などでも、「銀翹散」の抗炎症作用、抗ウイルス作用、インフルエンザウイルス感染症における解熱作用などについての研究発表が行われています。
新型インフルエンザの治療薬といえば
―基本は抗ウイルス薬、理想はタミフルとの併用
新型インフルエンザが疑われたとき、日本の医療機関では、抗ウイルス薬のタミフル、もしくはリレンザが処方されています。医師によってはさらに抗生剤、抗菌剤、解熱剤等を追加する処方が多くなります。
早めのタミフル服用は、特に新型インフルエンザの重症化を防ぐうえで、効果があるのは確かです。統合医療的な立場でいえば、インフルエンザの治療には、タミフルでウイルスの増殖を止め、漢方の「銀翹散」などの風熱薬を組み合わせて使うのが一番効果的ではないかと思います。
残念ながら日本では、「銀翹散」は保険薬ではないので、市販薬を使うしかないのが現状。とはいえ、医師や薬剤師と相談のうえ、使用することが原則です。
使い方は?
―発熱したらまず「銀翹散」
周辺で新型インフルエンザが流行しているときに、発熱など、インフルエンザ様の症状に見舞われたら、2~3日間「銀翹散」を使用して、自然に熱を冷まします。その後は柴胡桂枝湯[さいこけいしとう]、桂麻各半湯[けいまかくはんとう]などに切り替えるのが、漢方薬での治療のポイントです。http://www.qlife.jp/square/healthcare/story8332.html