東急ハンズで購入した鉄のフライパンを15年以上使っています。
調理するものによっては焦げ付くこともありますが、手入れは特に大変とは感じていません。テフロン加工より楽なくらいで、一生使えるもので愛着もわきます。
鉄のフライパンのお手入れのポイントは、
・台所用洗剤で洗わない
・水気は常に蒸発させておく
・汚れた状態で何日も放置しない
・油でコーティングしておく
といった程度です。
たとえば麻婆豆腐のようにどろどろが残る料理をした後は、すぐに水で流し、こびりつきがある場合、水が入った状態で火にかけて汚れをふやかし、フライ返しや木のヘラでこそいで浮き上がらせるか、少量なら水を捨てたあと、キッチンペーパーでふき取ります。
使い込んで油が染み込んだフライパンは、とんでもないほど焦がしてしまわない限り、簡単にこびりつきが取れます。そのため洗剤で洗わないのです。汚れがひどいときは重曹を入れてフライ返しや木のヘラでこそぎます。重曹が研磨剤の役割をし、油分を取らずにきれいに焦げ付きが落ちます。
洗った後のフライパンは火にかけて水分を飛ばし、少量の油を表面に薄く塗っておきます。
また、十分に加熱したフライパンの底面と側面を水につけ、また加熱してまた冷やすというのを2~3度繰り返すと焦げ付かなくなります。
これは、買ったばかりのフライパンに焼きを入れるのと同じです。焼きを入れたフライパンは少し高かったので、焼きを入れていないフライパンを購入し、自分で焼きました。
使う前に、フライパンを隅々まで十分に加熱して焼きを入れるのを「から焼き」と呼びますが、この行程が焦げ付かないフライパンにする大事な作業です。
換気に気をつけて、強火で鉄の色が変わるまで熱します。焼きが入った部分とそうでない部分は色が変わるので分かります。側面も十分に焼きます。全体が均一な色に焼けたら、そのままさまします。さめたら洗剤などでよく洗い、洗剤が残らないよう流水でよくすすぎます。すすいだフライパンをまた火にかけ、十分に熱したところへ油を入れ、全体になじませます。これを「油ならし」といいます。
普通は煙が立つ程度に油をなじませたら終わりですが、私はこの後、洗い桶にためた水に底面と側面をつけ、急激に冷やします。水が入ると危険なので、流しに綿の厚手のふきんやきれいな雑巾を置いて水を十分ふくませ、それに乗せてジュッと冷やす方法もあります。これを2~3回やると、焦げ付かないフライパンができます。
テフロンも顔負けの、生餃子を焼いても、フライパンをゆすってるうちに餃子が動く、焦げ付かないフライパンです。目玉焼きも卵焼きも焦げ付きません。
「油なじみ」の焼き入れをまめにするほど、よいフライパンになります。まるで何かを育てるような愛着がわいてきます。側面も炒め物のとき、中身を返すのに使いますから、特に取っ手と対象位置の側面は水で冷やして鍛え上げます。
我が家のフライパンがときどき焦げ付くのは、別の人間が使って放置するせいで、とても腹が立ちます。が、焼きを入れてやると復活するので、持ち手が壊れない限り使い続けられます。どんな高級テフロンより長持ちしますよ。
台所洗剤を使わなくても、油が染み込んだフライパンは食べ物の臭いがついて取れないこともありません。
1470円で15年以上です。実家のフライパンは親の代からなので40年ものです。
===補足===
鉄のフライパンの良さを紹介したサイトがあります。
使い方なども書いてありますので、参考になさってください。
テフロンでは不可能な強火での調理で、炒め物などの料理の味が格段に良くなりますよ。
http://www.kodawariyasan.com/1club_html/steelflai.htm